ラムダ設計施工説明書ver.231

戸建住宅・店舗・高層ビル・工場など幅広い用途のニーズに応じて、窯業系建材の不燃外壁材、外装材、木目軒天や、耐火パネル・遮音床材等を生産。長年培われた技術力に基づき、高意匠かつ高性能な不燃建材の開発・製造を行なっています。 木造耐火用指定部材等を一貫生産。高度な機能付加で各業界からは高い評価を受けています。


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LambdaConstructionMethodラムダの各種構工法建物は法規制をはじめ周辺環境や敷地条件などさまざまな条件の範囲で建設されています。ラムダも一般的な取付け方法以外にさまざまな要件から多くの工法が生み出されてきました。その中から多く現場でご利用されている工法をまとめましたのでご活用ください。第1章ラムダ通気構法ラムダ通気構法1通気構法の壁構成の要点凍害の原因の一つとなる内部結露を防止するためには、ラムダ裏面に到達する水蒸気量を少なくし外部へ排出する水蒸気量とバランスさせる必要があります。壁空間における通気による水蒸気排出は結露防止の有効な手段です。ラムダでは通気構法を凍害対策の標準工法として定め、以下にその要点をのべます。(1)通気構法通気構法は外壁の構造体と外壁裏面に空間を設け、通気させるもので、以下の効果があります。①室内で発生し壁内断熱層などに蓄積した湿気を排出する効果。②外壁裏面内部結露水の通気乾燥効果。③日射や輻射熱で暖められた外壁の通気冷却効果。④亀裂などが発生し外壁から漏水した際の水分を排出する二次防水効果。この通気層内の空気の流れは(図1、2)に示すように躯体外壁に生ずる風圧力に基づく風力換気力と外壁通気層および小屋裏空間と外気との温度差に基づく温度差換気力によって発生することが知られており、この換気力によって通気層内に生じた空気の流れを利用して、壁体内部の水蒸気を屋外に排出するものです。通気層の厚さはある研究によると防湿フィルムが確実に施工されている条件で15㎜以上必要となります。ラムダ通気構法では、鉄骨下地の場合は10㎜または15㎜の浮かし金具で対応しています。ワイドの場合は、W止金具に5㎜の硬質ゴムスペーサーを併用してください。木下地の場合は、同じ研究によると使用木材の乾燥という観点から通気層は12㎜以上必要とされており、木下地に対するねじ類の止め付け保持力からは18㎜以上の木下地が必要であることから付胴縁をするか15㎜の浮かし金具での対応となります。また前述の通気層の効果のうち、内部多湿空気の放出と外壁材裏面結露防止効果は北海道に代表される乾燥型寒冷地でその優れた性能が認められて通気構法が外壁の標準工法として一般化しています。一方、九州などの温暖地では、高湿度外気が冷房により冷やされ、壁内で夏型結露が発生します。この場合も温度と湿度がかびやダニなどにとって適した環境になり、アレルギーなど健康を害する問題の発生が指摘されています。さらに、台風など強風雨が多い地方では耐候性・耐久性などの見地から二次防水としての意味も考慮され、通気構法を検討されるケースが多くなっています。862透湿防水シート防湿フィルム断熱材通気層水蒸気の放出内装材水蒸気の浸入外壁材(ラムダ)雨水の浸入(室外側)(室内側)外壁の通気構法と雨水・湿気等の排出の仕組み躯体換気のしくみ図1棟換気口棟換気口(吸気)風向棟換気口(排出)軒天換気口(吸気)外壁通気層(吸気)小屋裏圧力反対妻側外壁通気層出口妻側外壁通気層軒天換気口(排出)外壁通気層(排出)図2風力による発生圧力による換気棟換気口小屋裏圧力棟換気口(排出)軒天換気口(排出)外壁通気層(吸気)妻側外壁通気層温度差による発生圧力による換気


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