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熱伝導フィラー用マグネシウム化合物

特徴

プラスチックは、軽量、耐錆性、形状の設計自由度等の特徴を活かして、電気・電子部品分野でも広く使用されています。
一般にプラスチックは断熱・絶縁材料としては優れていますが、熱伝導率が約0.1〜0.3W/m・Kと低い欠点があります。

近年、半導体デバイスやIC、LSI等の電気・電子部品の小型・高集積化が進んでおり、機器内部で発生した熱がプラスチック部品に蓄積され、外部に放熱できないために製品設計に制約が生じるケースが出てきています。
回路から生じる熱をいかに早く除去するかといった発熱対策が極めて重要な課題となっており、半導体封止樹脂や放熱シートにおいて、絶縁性を有する熱伝導率の高いフィラーが求められています。

絶縁性の熱伝導フィラーとしては、一般に酸化ケイ素SiO2や酸化アルミニウムAl2O3が使用され、さらに熱伝導率が高い酸化マグネシウムMgO、窒化ホウ素BN、窒化アルミニウムAlN等も検討されていますが、下表のようにいずれも欠点があり、汎用的に使用されるに至っていません。

当社で初めて合成に成功した純粋な無水炭酸マグネシウム(マグネサイト)、耐水性を改善した酸化マグネシウム、耐酸性を改善した水酸化マグネシウムは、いずれも人体に対する安全性が高く、安価に供給できる汎用性に優れたフィラーであり、高熱伝導フィラーへの応用が期待できます。

各種フィラーの特性
化学式 真比重 熱伝導率
W/m・K
モース
硬度
問題点
酸化マグネシウム MgO 3.6 45-60 6 耐水性低、耐酸性低
無水炭酸マグネシウム MgCO3 3.0 15 3.5  
水酸化マグネシウム Mg(OH)2 2.4 8 2.5 耐酸性低
溶融シリカ SiO2 2.6 2 6 低熱伝導率
アルミナ Al2O3 3.9 20-35 9 高硬度
六方晶窒化ホウ素 BN 2.3 30-50 2 高価格
窒化アルミ AlN 3.2 150-250 7 高価格、高硬度
当社テスト品と市販フィラーの性能比較
熱伝導性 硬度 耐水性 耐酸性 価格 特徴
当社
テスト品
酸化マグネシウム
耐水処理品
高熱伝導性、耐水性と耐酸性改善、アルミナに較べ低硬度、粒径各種
合成マグネサイト  ○ 物性バランス良好、アルミナ同等の熱伝導性、粒径各種
水酸化マグネシウム
耐酸処理品
低硬度、耐酸性改善、難燃性付与、低発煙性付与、粒径各種
市販
フィラー
溶融シリカ ×
アルミナ  ○ ×
六方晶窒化ホウ素 ×
窒化アルミ × × ×